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子どもの権利条約とはRights Child


子どもの権利条約と子どもアドボカシー


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 〈子どもの権利条約 12条【意見を表す権利】〉 子どもは、自分に関係のあることについて自由に自分の意見を表す権利をもっています。その意見は、子どもの発達に応じて、じゅうぶん考慮されなければなりません。(日本ユニセフ協会抄訳)

 子どもには意見を表明する権利があります。それは、1989年に国連で採択され、日本政府も1994年に批准した「子どもの権利条約」の12条に記されています。その意見表明権を保障するための取り組みが「子どもアドボカシー」です。
 「アドボカシー(advocacy)」を直訳すると、「弁護」「擁護」ですが、「子どもアドボカシー」は「子どもの声を聴く」という意味で使われます。
 具体的に言うと、子どもに権利があることを伝えた上で、その意見に耳を傾け、思いや不満を受け止めます。もし、子どもがその状況を変えたい、自分の意見を周囲の大人や社会に伝えたいと思う場合、どうすればいいかを一緒に考え、子どもが選択できるように情報を提供し、行動を支援するということです。
 それを実践する人を「アドボケイト(advocate)」と呼びます。アドボケイトは独立していて、自身の思いや考えを交えず、100%子どもの立場に立つことが求められます。

 日本では、2016年の児童福祉法の改正で子どもが権利の主体として初めて位置づけられ、子どもの「意見が尊重される」ことなどが書き込まれました。厚労省の検討会が翌年にまとめた「新しい社会的養育ビジョン」では、子どもの意見表明権や参画を支える柱としてアドボカシーを明記。今年6月には、実際の仕組みを2年をめどに検討するとした児童福祉法等改正法が成立し、国の調査研究事業が始まりました。